2009年10月8日木曜日

「木と建築を学ぶ 木塾」第一回講座





「日本の住まいを考える」と題して、名古屋大学名誉教授の平島義彦先生の講座でした。先生は建築学の見地からではなく、木材と言う材料を通して、建築を考えてお見えで、特に私が、興味を持ったのは、昭和25年の建築基準法の施工に伴い、何千年と受け継がれてきた伝統工法が押しやられ、筋交いを壁に入れた西洋的な剛構造の考え方が現在の耐震構造の考え方(木材を金物で接続する)に至っていることが分かりかなりショックでした。
これは、明治維新後イギリス人教授のコンドルにより東京大学で西洋の建築学を学んだ初期の日本の建築家(辰野金吾など)たちが西洋的な美学や合理主義・人間優位主義的な要素の強い考え方が建築会の伝わって来たからだと私も思います。
 日本人の文化中には、「自然を活かす」・「自然との共生」と言った考え方があり、建築物もいろんな意味で活かされていて、特に伝統工法の中の「土壁構造」と「貫と刺し鴨居工法」は、地震の多い日本の建物の構造に一番適しているのではないかと本当に思えて来たのです。柔道にも「柔よく剛を制す!」と言う言葉が有るように、ただ強度があるのではなく、粘り強さが日本の伝統建築工法には有ることが改めて分かり、これをどうのように現在の住まいづくりに活かしていくか今後の講座を踏まえ考えて行きたいとつくづく思いました。

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