2009年11月28日土曜日

かわいい学習塾の完成!!

いろんな思いがこもった 小さな学習塾が完成しました。以前は、住宅を改造した学習塾で伊勢湾台風うの年に建てられたので築約50年は経っていた建物で老朽化が進み耐震性にも問題があったので、クライアントが「ご自分たちの家よりも先に子供たちの教室をよくしたい!」といことで進められた計画でした。教室は6帖と8帖+6帖の二教室で手前の教室を通らないと次の教室に入れない状態で、子供たちは外から直接靴を脱いで教室に入ることになっていて、雨の日はビニール袋に靴を入れて授業を受けていたようです。しかし、そんな狭くて使いづらい学習塾でも、生徒さんは指導の先生(クライアント)の教育指導が親御さんに支持され、多い時には220人もの生徒さんが勉強に来ているそうです。それも宣伝はしなくて口コミだけで広まっている学習塾なのです。

 今回の計画は、限られた敷地の中で最大限利用して、優しさ、開放的、アットホーム、自然素材、エコ、省エネ、安心、安全などをテーマに子供たちがノビノビ勉強ができるようにと思いで建設されました。
 ファサードは、長方形平面の総二階ですが、木調製の外壁を一部採用して、玄関部分とラインを合わせ二階の面格子を設け玄関の正面には丸窓があり、これが中から子供たちが駐車場で待っている親さんたちがよく見えるようになっていて四角い表情の中にも柔らかさを出しています。また、丸窓が口だたすると照明器具が目でなんだか「笑顔!」に微笑んでいるように見えませんか!お庭は、既設の庭石を庭師さんに上手くレイアウトして頂き、枯山水のような造形になりました。
 内部は、床がナラ無垢フローリング+オスモ自然塗装、壁は腰が品合板+オスモ塗装・薩摩白洲壁自然塗り壁、天井は化粧石膏ボードになっています。階段がアクセントになっていて今回は、クライアントのたっての要望でドアハンドルと階段ササラと手すりがスチールの赤色され子供たちにも気に入ってもらえそうな「かわいい!」愛着の湧く仕上がりになりました。

 この学び舎で、沢山の子供たちが一生懸命勉強されて目指すの学校に入って巣立って行く姿が想像できます。楽しみですね!



























2009年11月26日木曜日

木塾-2







奥三河の豊根村へ「木塾」の研修会で行って来ました。築100年以上の古民家と森林の現状、木材の製材現場を見学して、日本の伝統工法の良さと山の悲鳴を上げている現状を肌で感じてきたのです。
山から非常な労力を使い手間お掛けて製材をして丹精込めた木材を何とか地元でいかに使って行くか私たちの使命のように感じました。
戦後の焼け野原に「これからは、住宅だ!」と言うことで、全国的に植林が進み60年以上経った今やっと成長した良い木が伐採の時期に来ているのに、この木の価値がないのです。外材に押され売れないのです。木一本が大根一本より安いと言われています。インターネットを通じて現地で製材して直接顧客まで届ける形が少しづつ出始めていますが、最近は大手ハウスメーカーが山ごと買い、自社の製材工場で製材してしまうそうです。地元を飛び越えて行ってしまうのです。
地元の材木を地元で使うことや地元産の木材の良さをもっと末端の消費者に知っていもらい、設計事務所として良い住宅を提供して行きたいと思っております。

2009年11月15日日曜日

芋煮!!

地元の皆さんと「さわやかウォーキング」のイベントで芋煮販売をしました。昨日一日掛かりで準備をして飛騨牛と地元の里芋を使って仕込んだ特製芋汁です。700食を用意しましたが、11時頃には売り切れてしまいます。

2009年11月6日金曜日

築77年の住宅の耐震改修です。































昭和7年築の立派な住宅の耐震改修の依頼を受けました。当時はまだ建築基準法(昭和25年施工)が施工されていなく、建築許可は愛知県が愛知県警察を通じて許可を出していた。その時の貴重な資料が出てきたのです。
この許可書は、当時クライアントのお父さんが、名古屋工業学校(現在の名古屋工業大学の前身)の機械工学の教授で、その繋がりで建築工学の教授に設計監理を依頼されたのです。
 構造計算書・詳細図・各伏せ図・矩形図・基礎布伏せ図など非常に確り描かれてた青写真です。立面図は絵のようです。現在の木造住宅の確認申請の図面と比べ物にならないほど多くの確りした図面と仕様書が添付されているのです。建築基準法が施工されて以後の一般的な住宅の図面は、簡単な平面・立面・断面・矩形図程度でA2の用紙一枚に全て書いてあるのがせいぜいです。
 建物の造りも確りしていて現在も全く健全のように見えます。1944年(昭和19年M7.9)と1946年(昭和21年M8.0)の東南地震と南海地震のも耐えてきているのです。しかし、現在の耐震基準で診断すると1.0に対して0.3程度しか認められないのです。伝統木造工法ではないですが、それに近い構造であるので、単に耐震性を強くすることではなく、揺れを制御する制震構造を取り入れた耐震補強を考え取り組んで行くつもりです。