2009年11月6日金曜日

築77年の住宅の耐震改修です。































昭和7年築の立派な住宅の耐震改修の依頼を受けました。当時はまだ建築基準法(昭和25年施工)が施工されていなく、建築許可は愛知県が愛知県警察を通じて許可を出していた。その時の貴重な資料が出てきたのです。
この許可書は、当時クライアントのお父さんが、名古屋工業学校(現在の名古屋工業大学の前身)の機械工学の教授で、その繋がりで建築工学の教授に設計監理を依頼されたのです。
 構造計算書・詳細図・各伏せ図・矩形図・基礎布伏せ図など非常に確り描かれてた青写真です。立面図は絵のようです。現在の木造住宅の確認申請の図面と比べ物にならないほど多くの確りした図面と仕様書が添付されているのです。建築基準法が施工されて以後の一般的な住宅の図面は、簡単な平面・立面・断面・矩形図程度でA2の用紙一枚に全て書いてあるのがせいぜいです。
 建物の造りも確りしていて現在も全く健全のように見えます。1944年(昭和19年M7.9)と1946年(昭和21年M8.0)の東南地震と南海地震のも耐えてきているのです。しかし、現在の耐震基準で診断すると1.0に対して0.3程度しか認められないのです。伝統木造工法ではないですが、それに近い構造であるので、単に耐震性を強くすることではなく、揺れを制御する制震構造を取り入れた耐震補強を考え取り組んで行くつもりです。






















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